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2020年4月から廃止となる雇用保険料の免除

2020.02.11

2016年に雇用保険法が改正され、2017年1月1日より、それまで雇用保険の適用除外となっていた65歳以上の従業員も、雇用保険の適用対象となりました(雇用保険の適用拡大)。そして、2020年4月1日からは、雇用保険料の免除に関して変更が行われます。

1.雇用保険料の計算方法

雇用保険料は、原則として会社と雇用保険の被保険者となっている従業員が、雇用保険料を負担することになっています。そのため、従業員負担分は、従業員に給与を支給する際に業種ごとに定められた料率(従業員負担分)を、支給する給与に乗じて算出し、給与から控除することで、会社が従業員から徴収しています。
 ただし、現在、保険年度の初日(4月1日)において満64歳以上の従業員(以下、「64歳以上の従業員」という)は、原則として、会社負担分および従業員負担分ともに雇用保険料が免除される仕組みとなっています。

2.雇用保険料の免除の仕組みの廃止

2016年に行われた雇用保険法の改正では、雇用保険の適用拡大のほかに、1.の雇用保険料の免除の仕組みを廃止することが決定され、2020年4月1日からは雇用保険の被保険者となっている全従業員から雇用保険の徴収が必要となります。雇用保険料の算出方法は、64歳以上の従業員であっても他の従業員と変わりありません。

4月の給与計算を行う際には、現在免除となっている従業員から、雇用保険料が控除されるように設定を確認するとともに、併せて65歳以上の従業員について、被保険者資格の取得の手続きが漏れていないかを確認し、漏れている場合は手続きを行いましょう。

参考リンク

厚生労働省「雇用保険事務手続きの手引き」

※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。